2024
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2010
06/04
(Fri)
(Fri)
久々に
文章書いたー。
とても短いですが、暇つぶしにでもどうぞ
*反道徳的っぽいのと流血?表現ありです。*
*注意してくださいね *
とても短いですが、暇つぶしにでもどうぞ
*反道徳的っぽいのと流血?表現ありです。*
*注意してくださいね *
ぼくの罪は彼女を愛していることであり、
ぼくへの罰は彼女を愛し続けていることなのです。
ぼくが彼女に出会ったのは、新学期のことでした。
四月の妙に浮き足立った空気の中、彼女はただただ退屈そうに
クラス割を目で追っていました。
ぼくは友達とくだらない話しをしながらも、
その姿から目を反らせないでいました。
背中辺りまで伸ばした薄い茶色の髪と、何も見ていない透明な瞳。
白磁のような肌に、口紅を塗った淡い桃色の口紅。
そして彼女自身のまとう空気。
その全てが物語っていたのです。
彼女が、ぼくと同じ、愛し愛されることを、素直に
享受できない存在であると。
これは恋であったのかもありません。
しかし、同時にこれは恋等ではなかったのです。
ぼくと彼女の目が合いました。
その透明な瞳は、ぼくを一度見据えたあとに、少しだけ細められました。
ぼくは思いました。
あぁ、彼女も気づいているのだと。
ぼくは彼女に笑いかけることもせず、話しかけることもせず
背を向けて友人たちと教室へ向かいました。
教室で友人たちと談笑していると、彼女が入ってきました。
彼女は周りの友人と酷く下品な笑い声をあげながら自分の席まで行きました。
その途中、ぼくとほんの一瞬目が合いました。
でもぼくと彼女はすぐに目をそらしあい、お互いの存在を視界から消しました。
そうしなければ、いけないのです。
ぼくと彼女の関係というものは、友人でもなく、ましてや恋人であってもならないし
もっと言えば知り合いであってもならないのです。
理解、出来ないでしょう。して欲しいとも思いません。
お互いが愛し愛されることの出来ない存在なのならば、
お互いの存在を認めることはただの不幸でしかないのです。
もしも片方が片方を愛してしまったら、
もしもお互いがお互いを愛してしまったら、
きっとぼくらは、真の意味で愛し合うことが出来なくなるのですから。
…顔色が悪いですよ?頭痛でもしますか?
あぁ、もう少し待ってください。
これでぼくと彼女が出会ったときの話は終わりですから。
要らない部分は省力してしまいましょう。
長々と話しても無意味ですから。
では続けさせていただきます。
そんな出会いから、早いもので半年がたちました。
ぼくと彼女は半年の間に、クラスメイトという間柄を形成し
短い会話をしても不自然ではない仲になりました。
けれどその短い会話の中に、彼女は、彼女とぼくとが「同種」であることを
匂わせるような雰囲気をかもし出させていました。
それにぼくは応えました。
自分も同じであると。
他人を愛し、愛されることを享受できないものであると。
彼女は、死を望んでいました。
それが故に人を愛することも愛されることも出来なかったのです。
ぼくは、死を望んでいました。
彼女のものとは違いました。
ぼくは、愛する人の死を望んでいたのです。
だから、人を愛せなかった。
誰かに愛されることもまた、出来なかった。
彼女とぼくとの関係が、「同種」から利害の一致になるのは当然の結果でした。
アレは金曜日の夜でした。
満月の綺麗な夜でした。
ぼくと彼女は、二人で夜の土手を散歩しました。
最初で最後の、デートでした。
彼女の淡い茶色の髪は月明かりと街灯に照らされて、とても美しかったです。
彼女はその透明な瞳をきらきらと輝かせていました。
そして、その口元は、いつもとは違う、無垢な笑みを形作っていました。
ぼくは心の底から彼女を愛しいと思いました。
ぼくは、彼女を、愛していました。
いいえ、今でも愛しています。
愛し続けると誓いました。
彼女の頭にバットを振り下ろしながら、何度も。
彼女を愛した場所は、町のはずれの公園です。
紫陽花の咲く、とても綺麗な公園でした。
そこでぼくはバットを握り、彼女はその透明な瞳でぼくをみつめました。
その瞳をみながら、ぼくは彼女にバットを叩きつけました。
何度も何度も、彼女が完全に動かなくなるまで。
何故そんなことが出来たのか。ですか?
それがぼくと彼女の愛だったからです。
それは愛じゃないと、仰るのですね。
そうですね、愛じゃないかもしれません。
では、愛とは何ですか。愛するとはどうすればよかったのですか。
少なくとも、ぼくと彼女の愛はこのような形にしかなりえなかったのです。
世界中の人間が否定しても、ぼくは、ぼくと彼女だけは
お互いの愛を認め合っているのです。
法に裁かれることも、怖くはありません。
人でなしと罵られることも、悲しくはありません。
ぼくは、もうすでに、罪を理解し、罰を受けているからです。
もう一度、いいます。
ぼくの罪は彼女を愛していることであり、
ぼくへの罰は彼女を愛し続けていることなのです。
ぼくへの罰は彼女を愛し続けていることなのです。
ぼくが彼女に出会ったのは、新学期のことでした。
四月の妙に浮き足立った空気の中、彼女はただただ退屈そうに
クラス割を目で追っていました。
ぼくは友達とくだらない話しをしながらも、
その姿から目を反らせないでいました。
背中辺りまで伸ばした薄い茶色の髪と、何も見ていない透明な瞳。
白磁のような肌に、口紅を塗った淡い桃色の口紅。
そして彼女自身のまとう空気。
その全てが物語っていたのです。
彼女が、ぼくと同じ、愛し愛されることを、素直に
享受できない存在であると。
これは恋であったのかもありません。
しかし、同時にこれは恋等ではなかったのです。
ぼくと彼女の目が合いました。
その透明な瞳は、ぼくを一度見据えたあとに、少しだけ細められました。
ぼくは思いました。
あぁ、彼女も気づいているのだと。
ぼくは彼女に笑いかけることもせず、話しかけることもせず
背を向けて友人たちと教室へ向かいました。
教室で友人たちと談笑していると、彼女が入ってきました。
彼女は周りの友人と酷く下品な笑い声をあげながら自分の席まで行きました。
その途中、ぼくとほんの一瞬目が合いました。
でもぼくと彼女はすぐに目をそらしあい、お互いの存在を視界から消しました。
そうしなければ、いけないのです。
ぼくと彼女の関係というものは、友人でもなく、ましてや恋人であってもならないし
もっと言えば知り合いであってもならないのです。
理解、出来ないでしょう。して欲しいとも思いません。
お互いが愛し愛されることの出来ない存在なのならば、
お互いの存在を認めることはただの不幸でしかないのです。
もしも片方が片方を愛してしまったら、
もしもお互いがお互いを愛してしまったら、
きっとぼくらは、真の意味で愛し合うことが出来なくなるのですから。
…顔色が悪いですよ?頭痛でもしますか?
あぁ、もう少し待ってください。
これでぼくと彼女が出会ったときの話は終わりですから。
要らない部分は省力してしまいましょう。
長々と話しても無意味ですから。
では続けさせていただきます。
そんな出会いから、早いもので半年がたちました。
ぼくと彼女は半年の間に、クラスメイトという間柄を形成し
短い会話をしても不自然ではない仲になりました。
けれどその短い会話の中に、彼女は、彼女とぼくとが「同種」であることを
匂わせるような雰囲気をかもし出させていました。
それにぼくは応えました。
自分も同じであると。
他人を愛し、愛されることを享受できないものであると。
彼女は、死を望んでいました。
それが故に人を愛することも愛されることも出来なかったのです。
ぼくは、死を望んでいました。
彼女のものとは違いました。
ぼくは、愛する人の死を望んでいたのです。
だから、人を愛せなかった。
誰かに愛されることもまた、出来なかった。
彼女とぼくとの関係が、「同種」から利害の一致になるのは当然の結果でした。
アレは金曜日の夜でした。
満月の綺麗な夜でした。
ぼくと彼女は、二人で夜の土手を散歩しました。
最初で最後の、デートでした。
彼女の淡い茶色の髪は月明かりと街灯に照らされて、とても美しかったです。
彼女はその透明な瞳をきらきらと輝かせていました。
そして、その口元は、いつもとは違う、無垢な笑みを形作っていました。
ぼくは心の底から彼女を愛しいと思いました。
ぼくは、彼女を、愛していました。
いいえ、今でも愛しています。
愛し続けると誓いました。
彼女の頭にバットを振り下ろしながら、何度も。
彼女を愛した場所は、町のはずれの公園です。
紫陽花の咲く、とても綺麗な公園でした。
そこでぼくはバットを握り、彼女はその透明な瞳でぼくをみつめました。
その瞳をみながら、ぼくは彼女にバットを叩きつけました。
何度も何度も、彼女が完全に動かなくなるまで。
何故そんなことが出来たのか。ですか?
それがぼくと彼女の愛だったからです。
それは愛じゃないと、仰るのですね。
そうですね、愛じゃないかもしれません。
では、愛とは何ですか。愛するとはどうすればよかったのですか。
少なくとも、ぼくと彼女の愛はこのような形にしかなりえなかったのです。
世界中の人間が否定しても、ぼくは、ぼくと彼女だけは
お互いの愛を認め合っているのです。
法に裁かれることも、怖くはありません。
人でなしと罵られることも、悲しくはありません。
ぼくは、もうすでに、罪を理解し、罰を受けているからです。
もう一度、いいます。
ぼくの罪は彼女を愛していることであり、
ぼくへの罰は彼女を愛し続けていることなのです。
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