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【CS吸血鬼パロ】
なんか筆がのりまくった結果。
前回の裏というか少し前くらいの話です。
今回はリリコちゃんと聖裏さんお借りしてます。
リリコちゃんが静に渡した箱の中身についての話。
追記から
箱の中身
リリコは研究室三階のとあるドアの前にいた。
何度か手をかけては離し、また手をかけては離しを繰り返し。
中に用事があるようだが、どうも入りづらいらしく悩んでいるようだった。
「別になんともないことだものちょっとした社交辞令だもの…」
そうぶつぶつと自分に言い聞かせて、しっかりとドアノブを握りひいた。
幸いなことに部屋の中には目当ての人物以外は居らず、リリコは胸をなでおろした。
「えっと…リリコさん、だったけ?」
目当ての人物、聖裏は珍しい来訪者に驚いたらしく目をぱちくりとさせた。
「…ちょっと、聞きたいことがあるの」
「聞きたいこと?」
その台詞に更にきょとんとして答えると、なぜか少しだけ恥ずかしそうに頷く。
「…あの鉄仮面の、好きなものってなにか知らない…?」
「えっ?」
質問の意味が理解できずに聞き返せば真っ赤になっている顔をあげて叫ぶように言う。
「す、好きな食べ物とかそういうの…! べ、別に興味があるんじゃなくてっ!」
ある種の女の勘というのだろうか。幸か不幸か聖裏はそういう勘が鋭かった。
なるほど、なるほど。と友人に訪れそうな春ににやにやと笑いそうになるのを押さえ思案する。
彼の好きなもの…というのは中々難しい。というのも、あまり喋るたちではないし
その喋る言葉の中にも好きな物などを語ることはとても少ない。
首をひねり出来うる限りの記憶を遡るうちに、聖裏はひとつだけ彼が好きだといっていたものを思い出した。
「ナッツの入ったチョコクッキー!」
思い出したので叫べば、うるさいのよ!とリリコが叫び返した。
「前にちょっと遠いとこに遠征行った時のお土産で買ってきててねー…」
確か箱をとっといたはず…と戸棚の中を探し始める。
「あった。ほら、このお店のナッツチョコクッキー」
店名と場所を確認したあと、遠いわね。と少し悔しそうにリリコは呟いた。
転送機を使えばすぐにいける距離ではあるが、下位ハンターは仕事以外では転送機を使うことが出来ない。
かといって長期休暇をとっていくのも難しい。
「それならお仕事、頼んじゃおうかな?」
困った顔をしてるリリコに聖裏は声をかける。
「そこの町にある図書館の本を借りてきて欲しいの」
というと手元にある紙に本のリストを作り始める。
ぽかんと口を開けたリリコに出来たリストと少しばかりの小銭が入った袋を渡す。
「依頼料はクッキー買うくらいはあるんじゃないかな?」
「……あ、りがとう……」
小さく呟くと、早くいってらー。と笑われる。
その声に真っ赤になりながら転送機へ向かうリリコの後ろ姿を見送ってから
聖裏は席へと戻った。
「いやぁ…なかなか青春ですなぁ」
によによと笑いながらそう呟きつつ、聖裏は書類へと向かいなおした。
おわり
前回の裏というか少し前くらいの話です。
今回はリリコちゃんと聖裏さんお借りしてます。
リリコちゃんが静に渡した箱の中身についての話。
追記から
箱の中身
リリコは研究室三階のとあるドアの前にいた。
何度か手をかけては離し、また手をかけては離しを繰り返し。
中に用事があるようだが、どうも入りづらいらしく悩んでいるようだった。
「別になんともないことだものちょっとした社交辞令だもの…」
そうぶつぶつと自分に言い聞かせて、しっかりとドアノブを握りひいた。
幸いなことに部屋の中には目当ての人物以外は居らず、リリコは胸をなでおろした。
「えっと…リリコさん、だったけ?」
目当ての人物、聖裏は珍しい来訪者に驚いたらしく目をぱちくりとさせた。
「…ちょっと、聞きたいことがあるの」
「聞きたいこと?」
その台詞に更にきょとんとして答えると、なぜか少しだけ恥ずかしそうに頷く。
「…あの鉄仮面の、好きなものってなにか知らない…?」
「えっ?」
質問の意味が理解できずに聞き返せば真っ赤になっている顔をあげて叫ぶように言う。
「す、好きな食べ物とかそういうの…! べ、別に興味があるんじゃなくてっ!」
ある種の女の勘というのだろうか。幸か不幸か聖裏はそういう勘が鋭かった。
なるほど、なるほど。と友人に訪れそうな春ににやにやと笑いそうになるのを押さえ思案する。
彼の好きなもの…というのは中々難しい。というのも、あまり喋るたちではないし
その喋る言葉の中にも好きな物などを語ることはとても少ない。
首をひねり出来うる限りの記憶を遡るうちに、聖裏はひとつだけ彼が好きだといっていたものを思い出した。
「ナッツの入ったチョコクッキー!」
思い出したので叫べば、うるさいのよ!とリリコが叫び返した。
「前にちょっと遠いとこに遠征行った時のお土産で買ってきててねー…」
確か箱をとっといたはず…と戸棚の中を探し始める。
「あった。ほら、このお店のナッツチョコクッキー」
店名と場所を確認したあと、遠いわね。と少し悔しそうにリリコは呟いた。
転送機を使えばすぐにいける距離ではあるが、下位ハンターは仕事以外では転送機を使うことが出来ない。
かといって長期休暇をとっていくのも難しい。
「それならお仕事、頼んじゃおうかな?」
困った顔をしてるリリコに聖裏は声をかける。
「そこの町にある図書館の本を借りてきて欲しいの」
というと手元にある紙に本のリストを作り始める。
ぽかんと口を開けたリリコに出来たリストと少しばかりの小銭が入った袋を渡す。
「依頼料はクッキー買うくらいはあるんじゃないかな?」
「……あ、りがとう……」
小さく呟くと、早くいってらー。と笑われる。
その声に真っ赤になりながら転送機へ向かうリリコの後ろ姿を見送ってから
聖裏は席へと戻った。
「いやぁ…なかなか青春ですなぁ」
によによと笑いながらそう呟きつつ、聖裏は書類へと向かいなおした。
おわり
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